九州視察!・・・2
第2弾は鹿児島県志布志市の新規就農支援制度について、です!
志布志と言えばピーマン生産が有名ですが、1977年に22.5haあった栽培面積は農家の高齢化、後継者不足で1990年には7.5haまで減少。この状況に危機感を持った町の人々は1996年に財団法人志布志町農業公社を設立して、行政、農協、農業委員会、生産者が一体となって復活に向けた取り組みを始めます。その後、市町村合併により公益財団法人志布志市農業公社として事業を継続、現在では栽培面積23.7ha、販売金額は14.2億円となり最盛期を上回る状況になっています。
研修期間は2年間。基本的には夫婦で農業に取り組むこととしていて、研修生用の住宅とハウスが完備され、月額25万円が研修手当として支給されます。研修内容は土づくりから育苗・定植、収穫から経営指導まで充実したカリキュラムが用意されていて、就農後の収益シミュレーションもしっかりと示しています。キッチリ2年間研修すればピーマン栽培でしっかりと生活できることを示しています。
当然ですが希望者が多く、採用基準も厳しいものになっています。原則夫婦での就農、45歳未満、自己資金500万円以上保有していることに加え、説明会への参加、体験実習・面談、書類審査を経て最後は市長・財団理事長との面接が待ち構えています。「こちらは本気で取り組んでいるから本気の人しか採用しませんよ!」という明確な意思表示のような気がしました。